国民の映画 in 神奈川芸術劇場
三谷幸喜が作・演出を手がける「国民の映画」を観に行ってきました。
場所は神奈川芸術劇場。
話の舞台は1941年のドイツ。
宣伝大臣ゲッペルス(小日向文世)の屋敷に集った、映画関係者と招かれざる客たちの物語。
出演は、小日向文世、段田安則、白井晃、石田ゆり子、シルビア・グラブ、新妻聖子、今井朋彦、小林隆、平岳大、吉田羊、小林勝也、風間杜夫。
・・・・・・見応えのある、すごい舞台でした。
「笑の大学」「コンフィデント・絆」をより深化させたような感じ。
途中までは適度に笑いもあって和やかな感じでしたが、終盤は雰囲気が一変。
芝居が終わった時、拍手してもいいのか迷った位です。
こんなにも緊迫感のある芝居は初めてだわ。
舞台は二部構成で、一部が60分、二部が105分。
第一部は芝居に登場する12人の人物紹介と人間関係を見せるので終わってるんですが、それが説明的になっていないところは、さすが。
広いステージを効果的に使って、舞台のあちこちで同時進行的に各人が芝居しているのは見ていて面白かったです。
…この劇場はステージ広いけど、(一回り小さい)パルコ劇場で上演した時も全く同じような感じだったんだろか?
二部は、あっという間に終わった感じでした。
それだけ集中してたってことですね。見終わった時には、ぐったり。
役者の演技は「いかにも」な感じで、全員に見せ場がある構成(すごく三谷幸喜らしい)。
みんな素晴らしかったですが、特に風間杜夫、段田安則、小林隆、小林勝也が良かったです。
あ、音楽の荻野さん(荻野清子)も、セリフはないけどすごくチャーミングでした。
このヒトはコンフィダント、グッドナイト スリイプタイト、今作と出番が増えてますね。そのうち出演者に名を連ねそう(笑)
今回の芝居は、三谷幸喜自身がパンフレットで「ここまでなにもない芝居は書いたことがない」って言ってるくらいストーリーが単純。
でも、だから余計にこの芝居で突きつけられる事が重く、そして深く感じられるのかも。
終盤のゲッペルス夫人(石田ゆり子)の言葉も衝撃だったけど、自分が一番ショックを受けたのはヒムラー(段田安則)の振る舞い。
草木に付く害虫を殺すのは躊躇するのに、ユダヤ人を大量殺害することには何の抵抗も感じていない姿の対比がすごく怖かった・・・
しかも、すごく人間味あるように描かれているから、余計にそれが際だつわけで。
冒頭に「すべてを求める人は 何ひとつ獲得しない」ってゲーテの言葉が映し出されるんですが、その言葉の意味を色々と考えさせられる芝居でした。
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