90ミニッツ in パルコ劇場
パルコ劇場で三谷幸喜作・演出の90ミニッツを観てきました。
西村雅彦と近藤芳正の二人芝居です・・・と言うと思い出すのは「笑の大学」。
あの時は時間の経過と共に場がなごんでいきましたが、今回そんなことは無し。
最後まで緊迫した場面の続くお芝居です。
ストーリーすらネタバレになるから、あんまり色々書けないや(苦笑)
パンフレットにあった粗筋?を引用。
部屋には二人の男。
彼らは人生を、そして
生き方を懸けた戦いに臨もうとしている。
許された時間は、90分間。
↑にあるとおり、ものすごくシリアスな状況で芝居はずっと進んでいきます。
「笑の大学」とは異なり、二人とも出ずっぱり。
そんな状況下なのに、笑える場面が多数あるんだな、これが。
最初のうち「笑っていいのか?」って戸惑いがあるんだけど、それが徐々に解きほぐされていって次第に遠慮無く笑えるようになります。
この辺りのさじ加減が、すごく巧い。さすが三谷幸喜。
一見笑う要素の入る余地の無いシーンで、しかも真面目な演技で笑いを取る。
シリアスな状況にこそ笑いがあるって前に誰かが言った気がしますが、まさにそんな感じ。
話の結末は序盤で想像がつくので、見てる時に気になるのは、どうやってその状態になるかってこと。
責める側と責められる側に波のように訪れる、緊張と緩和。
時には立場が逆転しつつ、最後には・・・
演じる二人の立場のギャップや、必死な二人とそれを観ている観客とのギャップが印象に残りました。
ある仕掛けが非常にインパクトのある使われ方をしてるんですが、これにもっと強弱がつくと良かったカモ。
ところで西村雅彦が熱弁してると、時々佐渡稔(劇団東京ヴォードヴィルショー)っぽく見えることがあったけど、前からこんな感じだったかしら?
今年発表された4本の新作芝居の中では、この「90ミニッツ」が一番好きです。
コンパクトにまとまってるのも、いいですね。
唯一の不満は、パンフレットがすごく読みづらいこと。
ちょっと装丁に凝りすぎぢゃないかなぁ。
今日の芝居、Z列左方向からの鑑賞でした。
パルコ劇場ではX~Z列は最前列になるわけですが、この3列は列ごとの段差が無いんですね。
舞台は凄く近いけど、その分ちょっと見づらいです。
やっぱりここはD列あたりが一番見やすいと思う。
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