カテゴリー「びじゅつ」の55件の記事

2017.08.12

新海誠展 「ほしのこえ」から「君の名は。」まで in 大岡信ことば館

三島で新海誠展を見てきました。
会場の大岡信ことば館は、JR三島駅北口から徒歩2分ほど。
ここ、Z会が運営してるのねー。てかZ会って長泉町に本社があるのか!
ちなみに大岡信は三島市出身です。

新海誠展1新海誠展2

「アニメーション監督・新海誠 15年の軌跡をたどる展覧会」と銘打たれており、これまで公開された各作品の絵コンテや作画、設定資料にコンセプトボード・造形物などが展示されています。

新海誠の絵コンテを見たのはこれが初めて。
ものすごくきれいで、それだけでキャラクターの動きや感情が見て取れるのがスゴイ。
頭の中で映像が出来上がってるんだろうね。

監督のレイアウト修正指示や、作画監督の描いた見本なども展示されてましたが、それ見ているとなんだか「SHIROBAKO」を思い出すなあ(笑)


「ことば館」の名にふさわしく、ことばを視覚に訴える演出が良かったです(まるで言葉が降ってくるよう)。
言葉といえば、各作品の主題歌をエリアごとに流したり、歌詞を展示したりもしてました。

あと思わず見入ってしまったのが、「言の葉の庭」を製作するにあたって、監督の考えを表したもの。
当時放送されていたアニメ作品のタイトルなどが挙げられており、色々と状況を判断した上で作品製作に臨む様子がよく分かります。
ここまで商業的に成功を重ねたことで、単に作りたいものを作るだけでなく、どういうタイミングでどういった層に向けて作品を送り出すかをちゃんと考えているんだなあ、と感心。


他に印象に残ったもの。
・種子島ナンバーのカブ
・「君の名は。」のオープニングで新宿を風のように通り抜けるシーンの3D再現。
・異世界、四季、空、都市、田舎をテーマに、これまでの作品から映像を抜き出して上映
(映像の美しさに思わず見入ってしまう)


この美術展は巡回展になっており、今後は長野→東京→福岡→北海道・・・と各地を巡ります。


展示内容の詳細は、下のanimate Timesの記事がオススメです…がこれから見に行こうって人にはなかなかのネタバレでもあるので注意。

『ほしのこえ』から『君の名は。』まで! 新海誠監督のこれまでがわかる「新海誠展」をレポート
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1496406439

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2017.02.27

並河靖之七宝展 in 東京都庭園美術館

東京都庭園美術館で「並河靖之七宝展」を観てきました。

並河靖之七宝展

庭園美術館に来たのはこれが初めて。まず敷地の広さに驚く。
ここは旧朝香宮をそのまま美術館として利用してるんですね。
建物自体が工芸品だし、内装も豪華で素晴らしい。まさに美術館丸ごと美術品。
殿下居間のカーテンと壁紙が同じデザインなのが素敵でした。

並河靖之は朝香宮の父親(久邇宮)の近侍として仕えたこともあるため、ここは縁のある建物でもあります。

目を惹いた作品をいくつか。

藤草花文花瓶
藤図花瓶
四季花鳥図花瓶
紅葉花鳥図飾扁壺
・梅鶯模様七宝小花瓶

黒地の作品が好きだなあ。
同じ絵柄で青地の作品があると、ぱっと見で目を惹くのは青地の方だけど、吸い込まれそうに見入っちゃうのはやはり黒地。
ビシッと引き立ててますね。

並河靖之と言えば明治時代に超絶技巧な美術品を手がけた一人なわけですが、この美術展では初期や晩年の作品も展示されてました。
最初はかなり野暮ったくて全然人目を惹かないようなものだったのが、技術を磨いてどんどん洗練されていき、最後は芸術作品のような方向へ。
晩年の作品は絶頂期のような色のバランスやデザインの見事さが無く、「確かに凄いんだろうけどソレジャナイ」感満載。
技術が理想に追いついた結果としてそういう方向性になったのか、天才の生涯を見せてもらった感じがします。


これでもかっ!と並河靖之の作品が観られる、いい美術展でした。

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2016.09.25

「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展 in サントリー美術館

サントリー美術館(六本木)にて、「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展を鑑賞。

てっきり六本木ヒルズ付近だと思って行ってみたものの、どこにも表示が見当たらず。
案内所で東京ミッドタウンの中だと教えてもらい、10分強かかって到着。
近いようで、意外と距離があるのね~。

美術館の入り口はビルの3階にあり、そこからエレベータで4階に上がったところが第一展示室でした。

…鈴木其一って酒井抱一の弟子だったのか!(館内の説明文を見て初めて知った)
共に琳派なのは知ってたけど、弟子だったとはね~、どおりで画風が似てるわけだ。

絵画や屏風絵、掛け軸に加えて、凧/巨大な絵馬/短冊/ミニ掛け軸/羽子板・・・
色んなモノに描かれていて、それを見てるだけでも楽しかったです。

今回いちばん見応えがあったのが「暁桜・夜桜図」。
対照的な桜を描いており、その構図や色遣い&バランスが見事。
思わずため息が出るほどの素晴らしい作品でした。


他にも「木蓮小禽図」「白椿に楽茶碗図」「萩月図襖」「十二ヶ月花鳥図扇面」といった作品が見応えあり。
花鳥風月を描いたモノが、品があって好きだわあ。

今まで「酒井抱一>>鈴木其一」だと思ってたけど、今日の美術展を見て「酒井抱一≧鈴木其一」くらいな感じになりました。

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2016.09.18

「驚きの明治工藝」展 in 東京藝術大学大学美術館

東京藝術大学大学美術館(上野)で「驚きの明治工藝」を鑑賞。
三の丸尚蔵館に行くとたまに超絶技巧な作品が置いてあるんですが、あれが一堂に会したような美術展でした。

驚きの明治工藝

自在龍

会場に入るとまず目に飛び込んでくるのが、天井からつり下げられたこの「自在龍」。
なかなかの大きさです。
他にも蛇、鳥、鯉、海老、蜘蛛、カマキリ、蝉などなど、自在置物作品がズラリ。
これ全部ホンモノみたいに動くんだよなあ、と思うと、その作りの細かさに圧倒されます。
江戸時代に職を失った甲冑師が作ったものもあるようで、時代の流れを実感。

あ、ちなみに館内は概ね撮影OKでした。

薩摩焼送子観音花瓶

これは「薩摩焼送子観音花瓶」。
小ぶりの花瓶に人や模様がびっしりと描かれてます。
まるでスモールライトで小さくしたかのうような、緻密さ。

背負籠香炉

一番目を惹いたのが、海野勝珉の「背負籠香炉」。
曲線形のフォルムと美しい色合いに素敵なデザインは、まさに完璧。


他にも絵画と見まがうような刺繍や天鵞絨友禅、緻密な七宝などなど、見どころ満載。
何故そこまで作り込むのかってあきれるものばかりで、突き抜けた技術ってスバラシイ!

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2016.08.05

「エッシャーの世界」展 in 静岡市美術館

静岡市美術館で「エッシャーの世界」展を観てきました。

「エッシャーの世界」展

子供の頃、親に連れられて観に行った「遊びの博物館」という美術展。
様々な視覚のトリックに関する作品を集めたもので、その中にエッシャーの絵も数点ありました。
この時、エッシャーの作品の不思議な雰囲気にすごく惹かれたのを今でも覚えてます。
(特に、延々と流れ続ける滝の絵は衝撃だった)


エッシャーと言えば、いわゆる「だまし絵」で有名な人。
でも最初からそれを描いていたわけでは無く、初期の作品からそこに至るまでの軌跡が網羅されていて、非常に見応えのある美術展でした。

鑑賞しながら気づいたコトなどを列挙。

・初期の風景画を見てもエッシャーらしさが感じられるんですが(当たり前)、真っ当な作品でもだまし絵っぽく見えてくるのが不思議(笑)

・彼は版画家なんだけど中にはインクで描かれた作品の展示もあり、でもやっぱり版画風に見えて、これはもう画家の持ち味なんだろうなあ、と

・当初は建築家を目指していたそうで、作品に登場する建物の緻密な描写はその辺りの影響なのかしら

平面の正則分割(同一の幾何学的図形で、平面を相互の間にまったく隙間が無いように敷き詰める)に関する展示には、方眼紙に下絵を描いているものもあり、試行錯誤の過程が見て取れるようで面白かった


エッシャーは、だまし絵にしろ平面の正則分割作品にしろ、3次元を2次元に閉じ込めるのに長けた人だったんだなあ、とこの美術展を観て思いました。

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2016.07.28

江戸絵画への視点-岩佐又兵衛から江戸琳派へ- in 山種美術館

山種美術館で開催中の美術展「江戸絵画への視点-岩佐又兵衛から江戸琳派へ-」を鑑賞。
俵屋宗達、伊藤若冲、鈴木其一、酒井抱一・・・といった面々の展示を、収蔵品のみでまかなっているのがスゴイ。
なかなか見応えのある内容でした。

館内には4点だけ写真撮影OKの作品があり、一ヶ所に固まって展示されていました(全部屏風絵)。
その中の「秋草鶉図」(酒井抱一)をパチリ。

秋草鶉図

静かな館内で、このエリアだけ響くシャッター音がなんだかすごく場違いな感じ。
設定切らずにフラッシュ焚いちゃったり、他のエリアの作品も撮影して消去させられた人がいたり、スタッフの人が忙しそう(苦笑)

酒井抱一は↑の絵もいいんですが、「秋草図」や「月梅図」が絶品でした。
品の良くておまけに構図が見事で、しばし見惚れる。
どこかで「酒井抱一展」開催してくれないかなあ。

伊藤若冲の「伏見人形図」は、先日の「若冲展」で観た作品と同じ構図のもの。

上村松園の「螢」。
着物の柄に描かれた百合の花が、浮かび上がるように見えたのがすごく印象的でした。
上村松園の絵って顔が上品すぎてあんまり好きじゃないんだけど、これからは他の部分に着目してみようっと。


あまり混んでなかったおかげで、見たい絵が心ゆくまで見られた、まさに理想的な美術展でした。
館内がそんなに広くないので、行き来が手軽なのも助かります。

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2016.06.22

村上春樹とイラストレーター-佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸- in ちひろ美術館・東京

「村上春樹とイラストレーター」展を観に行ってきました。
村上春樹の著書に登場するイラストを集めた展示会です。

村上春樹とイラストレーター

会場はちひろ美術館・東京
西武新宿線の上井草駅から徒歩10分弱の住宅街の中にありました。
いわさきちひろが長年住んでいた場所を、美術館にしたようです。静かでいいところ。
中庭も草花がたくさんで、居心地の良い美術館でした。

ちひろ美術館・東京


展示されているのは、佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸の4人の作品。
いずれも村上春樹の著書に馴染み深いイラストレーターです。

以下、気づいた点などを列挙。

・「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」(いずれも佐々木マキ)の原画が大きくてビックリ
 (「羊をめぐる冒険」はそうでもなかった)
・大橋歩の仕事道具が置いてあり、銅版画の作り方がよく分かった
・和田誠の作品が置かれた展示室には、ジャズが流れていた
・村上春樹全作品1979~1989の切手に見立てた和田誠のイラストは、実際に切手を印刷する工場が手がけた


展示室にはイラストと共に出来上がった本も置かれており、原画と見比べることができました。
印刷すると絵の印象が変わるのがよく分かります。おおむね、本の方が色が濃い印象。

また、印刷だとつるっとしたイラストに見えても、実際は凹凸があったり、塗り方がよく分かったり、(位置決めのためか)切り貼りされていたり、苦労の跡がうかがえます。
安西水丸のイラストも、サササっと描いてるように見えて、全然そんなことないんだなあと実感(笑)


平日だったこともあってか、美術館が空いていたおかげで、じっくり鑑賞できました。
当然ながらいわさきちひろの作品も置かれており、一粒で二度美味しい。


ところで上井草駅にガンダム像があって「なぜここに…」と思ったんですが、帰り道に疑問氷解。
ここ、サンライズの最寄り駅なのね。

ガンダム像 サンライズ社屋

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2016.04.23

カラヴァッジョ展 in 国立西洋美術館

若冲展に続き、国立西洋美術館で開催中のカラヴァッジョ展にも行ってきました。
東西の巨匠の美術展が徒歩10分ほどで見られるんだから、いい時代だなあ。

こちらは待ち時間なく、すんなり入場。
若冲展は割と年齢層高めだったけど、こちらそうでもなかったです。
修学旅行中と見られる学生も多数。


51点の作品が展示されていた中で、カラヴァッジョ本人のものは11点。
あとは同時代の画家や、カラヴァジェスキと呼ばれる彼のフォロワー達の作品など。

…カラヴァッジョの絵って60点強しか残ってないって話なので、その中の11点が見られるだけでもスゴイわけですが。
(教会に飾られてるモノも多いから、もっと見たければイタリアに行くしかない)
でもこれを「カラヴァッジョ展」と銘打つのはちょっとねえ…せめて「カラヴァッジョとその時代」みたいなタイトルだったら良かったのに。

最初のうちは、「カラヴァッジョの絵はやっぱり迫力が違うよなあ」とか思いながら鑑賞してましたが、会場内をぐるぐる巡ってるうちにだんだん区別がつかなくなってきた・・・(苦笑)

それでも、今回が世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」が見られたのはすごく良かったです。
神々しさと妖しさが同居した見事な作品でした。

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2016.04.22

若冲展 in 東京都美術館

上野・東京都美術館で開催されている伊藤若冲展に行ってきました。
今日はその初日。
会期が約1ヶ月と短いので(4/22~5/24)、早めに観に来た次第です。

11時過ぎに会場に着いたときは「20分待ち」の表示。
実際の入場には25分ほどかかりました。
事前にオンラインチケット(スマホの画面見せて入場)を購入してたんですが、入場時に通常チケットの半券もらえるんですね。

ちなみに12時過ぎには「10分待ち」となっていたので、最初だけ混雑していたのか、それともお昼時だから一時的に空いたのか、どっちだろう・・・

まあとにかく、展示室内も人が多かったです。
作品数も90点以上あって、まさに人まみれ&若冲まみれ(笑)

気に入った作品をピックアップ。

三十六歌仙図屏風
画風がどことなくユーモラスで仙厓さんみたい。
ちなみに若冲は1716年生まれで、仙厓は1750年。

葡萄図
構図が見事で惚れ惚れするわあ。

伏見人形図
不思議な顔の絵だなあ、と思ってよく見たら、手に持った軍配が口に見えていたからだった(苦笑)


見応えのある作品が多く、若冲好きなら行って損無し!の美術展。
しかしこんだけ若冲の絵が並んでると、ちょっと胃もたれしちゃいます(笑)


会場を出たところに8Kディスプレイで美術品の映像を流すコーナーがあったんですが、これが凄かった。
8Kだとここまで見えるのか!と思わず目が釘付けになるインパクト。
以前BSで放送してた「極上美の饗宴」とか、このクオリティでまた見たい!

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2015.12.22

「しあわせの色 たのしい模様」展 in 静岡市立芹沢銈介美術館

芹沢銈介の生誕120周年の記念展「しあわせの色 たのしい模様」を観に行ってきました。
会場は静岡市立芹沢銈介美術館
先週見た静岡市美術館での美術展とのコラボになります。

しあわせの色 たのしい模様


静岡市美術館が幅広く色々な種類の作品を展示していたのに対し、芹沢銈介美術館のはよりディープな感じでした。
自分としては元々芹沢銈介を知っていることもあって、こっちの方が好み。

本人が収集した民芸品や工芸品と、それを描いた絵画が一緒に展示されてるのが、面白かったなあ。
各々の特徴をうまく捉えているのがよく分かります。

芹沢銈介って、沖縄の紅型との出会いが作風に影響を与えてるのね。
確かに言われてみれば、作品にその影響が見て取れます。

今回一番目を惹いたのは、片身替り梅竹文のれん
色とデザインの対比、鮮やかな色遣い、そして大胆な構図。どれを取っても素晴らしい!
しばらく見惚れてました。


美術館自体も、落ち着いた佇まいでいいですね。
また別の企画展を見に来よう。


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関連記事:
2015.12.15 「しあわせの色 たのしい模様」展 in 静岡市美術館
http://luckydragon.cocolog-nifty.com/happy/2015/12/in-124b.html

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